エンベロープを使った取引手法についてご紹介します。エンベロープは、移動平均線から一定間隔上下に乖離させた線で、「移動平均線から価格が一定以上乖離すると元の移動平均線へ回帰する」という考えのもと取引します。
エンベロープの偏差の数値をどのように設定すればよいのかも含め、エンベロープの正しい使い方と手法について、パソコン版MT4の画像つきで詳しく説明しています。
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目次
エンベロープの使い方
エンベロープは、他のインジケーターとは異なり、一度設定すればどの時間足でもずっと使えるというわけではなく、相場のボラティリティ(価格変動率)に合わせて正しく設定しなければなりません。
尚、期間は基本的に14を利用します。14よりも小さい数値になると値動きに敏感に反応しますが、ダマシが多くなります。14よりも大きい数値になるとダマシが少なくなりますが、売買タイミングが少なくなります。
エンベロープの偏差を調整する
エンベロープの偏差は、エンベロープの上限・下限のラインに価格が接触して反発・反落する地点で調整します。
目安としては、まず「日足:偏差1.0」「4時間足:偏差0.5」「1時間足:偏差0.2」「15分足:偏差0.1」で設定してみて、あとは価格とエンベロープの地点を目で確認しながら偏差の値を微調整していきます。
上記チャート例のように、価格がエンベロープにちょうど接触する地点(丸印)で、偏差を調整していきます。上記チャート例は、EURJPYの1時間足で期間14、偏差0.25の設定です。
エンベロープの偏差は、相場のボラティリティ(価格変動率)によっても異なる設定になるため、同じ時間足でも通貨ペアが異なれば偏差も異なります。
そのため、取引前に必ず正しい偏差を設定し直して、売買指標を再確認する必要があります。
エンベロープを使った手法
エンベロープを利用した取引手法は、大きく分けて2つの方法があります。
レンジ相場の上限・下限からの逆張り手法
トレンド相場の中央値から上限/下限に向けての順張り手法
エンベロープは、レンジ相場・トレンド相場どちらの相場でも取引に利用できるテクニカル指標です。
1. レンジ相場の上限・下限からの逆張り手法
レンジ相場では、エンベロープの上限に価格が接触した地点で売り、下限に価格が接触した地点で買いという逆張り取引ができます。
決済のタイミングは、新規注文した反対側のエンベロープ上限/下限で決済しても良いですが、中央値の移動平均線で決済した方がリスクは減ります。
2. トレンド相場の中央値から上限/下限に向けての順張り手法
トレンド相場では、下落トレンドにおいてエンベロープの中央値(移動平均線)で売り、上昇トレンドにおいてエンベロープ中央値(移動平均線)で買いという順張り取引ができます。
決済のタイミングは、下落トレンドではエンベロープの下限、上昇トレンドではエンベロープ上限となります。
トレンドが転換すると損失が広がるリスクもあるため、新規注文後に反対方向へ動いた場合、反対側のエンベロープに接触した地点で損切りをした方が損失が広がらずにすみます。
エンベロープを使った手法と使い方まとめ
期間は14を利用する
偏差はその時のボラティリティによってその都度変更する
レンジ相場ではエンベロープ上限/下限から逆張り
トレンド相場ではエンベロープ中央から順張り
エンベロープは、移動平均線から偏差により一定間隔を離して表示したインジケーターです。
「移動平均線から一定以上価格が離れると元の移動平均線に戻り、移動平均線の一定乖離内で価格が推移する」という理論もと取引します。
トレンド相場・レンジ相場、順張り・逆張りで幅広く活用できますが、トレンドが転換したときに損失が広がらないように損切りラインを決めることも大切です。
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